第50作 | ズッコケ三人組の卒業式 |
基礎データ
初版 | 2004年12月 |
ページ数 | 204(あとがき2含む) |
ジャンル | 学校行事、ミステリー |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | 卒業式を間近に控えた花山第二小学校ではタイムカプセルを埋めることになっていた。それとは別にそれぞれの 記念のアイテムを埋めようとした三人組だが、校庭を掘り返したところ謎のCDを発見する。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | タイムカプセルのかくし場所 | 10 |
2 | なつかしの演歌 | 56 |
3 | おせっかいな協力者 | 103 |
4 | さよなら三人組 | 151 |
作者からきみたちへのメッセージ
ものごとには、はじめがあり、そしておしまいがある。 永遠につづくと思っている、きみの子ども時代も、 やがては卒業式をむかえるのだよ。 |
作品鑑賞
・遂に最終巻である。もっともシリーズの寿命はとっくの昔に終わっていたと思うので、初期からの読者としてはそれほど感慨深いものはなかった。 |
・当然、最後と言うことで内容は第二小学校の卒業式だが、タイムカプセルや謎のCD、宅和先生の退任問題などが絡めてある。 独自にタイムカプセルを埋めるというところまでは最終回らしいのだが、そこで犯罪に関わるCDが登場してからは変な方向へあれよあれよという間に進んでしまう。このパターン、シリーズ後期ではやたら目に付く気がする。概して面白くない。 |
・また、リベラリストの作者らしく、国旗掲揚などについてひとくさり書かれているが、その善悪はともかくとして「ズッコケシリーズ」の最終話に、そう言う政治的な話を持ち込むのはあまり感心しない。 |
・基本的には他の作品とは独立した形式なのだが、あとがきでも書いているように、例外的に「文化祭事件」と「未来旅行」の内容がリンクしている。 |
・最後に6年1組の全生徒の名前が呼び上げられるのはさすがに胸に迫るものがあるが、ラストは結局宅和先生との別離問題に話が矮小化されてしまった感じで、シリーズ全体の締めくくりとしてはいささか物足りない。 |
・最終話ということで、いっそ、過去シリーズのすべてのエピソード、キャラクターを総出演させる特別なストーリーにすれば面白かったかもしれない。ま、言うのは簡単だが、実際に書くのは大変だろう。49作もあるからな。 |
管理人の評価
・50と言う数字に拘ったため、形式的な最終回を迎えたけれど、作品は今も中年シリーズとして継続されているが、いい加減やめた方がいいと思う。 | ランクD |