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ズッコケ三人組全巻紹介020
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第20作 大当たりズッコケ占い百科

基礎データ

初版 1989年12月
ページ数 204(あとがき2含む)
ジャンル ドラマ、サスペンス
挿絵 前川かずお
あらすじ 花山第二小学校では占いが大流行り。そんな中、女子生徒の一人のペンダントが紛失する事件が起こり、
ハチベエはその騒動に巻き込まれ、遂には「影の呪い」と言う呪いをかけられる。ハカセは事件の真相を究明しようとするが……

章立て(後ろの数字はページ)

1 レイコンさん、レイコンさん 10
2 きえたペンダント 57
3 影の呪い 104
4 かわらぬ友情 152

作者からきみたちへのメッセージ

この本を読んだ者は、結末を他人にもらしてはならぬ。もしもらせば、たちどころに、ズッコケの呪いにとりつかれるであろう。
呪いをとく方法はただ一つ、ズッコケ三人組シリーズを全巻読むべし。ゆめゆめ、うたがうことなかれ……。

作品鑑賞

・シリーズ12年目にして20作目に到達。この作品は、子供の時に読んだ時と、大人になってから読んだ時で、評価がガラリと変わるエピソードだ。当時も今も、特に女子の間で大人気の占いをモチーフにしたプロットだが、タイトルのような単純に占いの紹介に終始している筈もなく、6年1組における陰湿な人間関係がリアルな筆で描破されている。
・細かいことに拘らないハチベエが、今回は女子生徒の間の繊細かつ複雑な確執に巻き込まれ、気弱になったり絶望的になったりするのが見物。
 一方で、ハカセは小学生とは思えぬ透徹した推理力と分析力で、最後に事件のからくりを解いてみせて、前回の名探偵もどきが本物になったような鮮やかな印象を示す。
・クラスが舞台なので、当然、これまでになく女子生徒たちの個性が深く掘り下げられている。とりわけ、市原の魔女的なキャラは鮮烈だ。しかも、一度きりの登場ではなく、以降も普通のクラスメイトのひとりしてしばしば顔を出すのだから。
・ラストにこれまた小学生らしからぬ厭世的な台詞を吐くハカセ、ハチベエだが、そこに性善説のモーちゃんに否定させることでぎりぎり児童文学としてバランスを取っている。同時に、進学塾のようになっている日本の教育の実態に対する筆者の鋭い批判も付け加えられている。

管理人の評価

・子供の時は妙に暗くて陰湿な印象だが、今となって読めば極めて奥の深い人間描写が光る佳作だと分かる。ただ、読んで心が明るくなるような物語でもない。 ランクB