第38作 | ズッコケ怪盗Xの再挑戦(リターンマッチ) |
基礎データ
初版 | 1998年12月 |
ページ数 | 212(あとがき2含む) |
ジャンル | ミステリー、活劇 |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | ハチベエたちのところへ睡眠学習のテープが送られてくる。三人組は素直にそれを使っていたが、やがてハカセ、モーちゃんが 無意識のうちに前回怪盗Xが盗もうとした茶器を盗み出して怪盗Xに渡してしまうと言う事件が発生。その後、デパートの宝石展 にXからの挑戦状が舞い込み、三人組が護衛として協力を要請される……。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | カセットテープの秘密 | 10 |
2 | 怪盗Xの復讐 | 61 |
3 | 世界の宝石展 | 108 |
4 | 屋上の大決戦 | 161 |
作者からきみたちへのメッセージ
ふ、ふ、ふ、また会ったねえ。 なに、わたしが、だれか知らない? ほら、この物語を書いた作者の那須正幹だよ。 なに、那須センセは、もっとハンサムで、足が長いって……? ざんねん、変装をみやぶられてしまった。 X |
作品鑑賞
・「ズッコケ三人組対怪盗X」の続篇である。あとがきで書いているように、これは映画「怪盗X物語」の公開を記念しての意味合いもあったようだ。無論、作者自身、このアイデアが気に入って続篇は書かないと言う不文律を破ったのだろう。ただし、回を重ねるごとに質が落ちているのはあらがえない事実。 |
・今回は、少年探偵団のパロディと言う雰囲気は薄く、Xの手口も近代的になっている。それは同時に、1作目にあった昭和の懐かしさを伴う独特の味わいが消失していることも意味する。前半の睡眠学習テープでハカセたちを操るのは、実際には無理であってもアイデアは面白いが、後半の宝石を巡る攻防は著しく精彩を欠く。睡眠学習テープが伏線として使われているのはミステリーとして工夫されているのだが……。 |
・Xに関する正体がほぼクリアになる第3作と違い、その辺の進展も見られず、ストーリー的には1作目の焼き直しの感は否めない。 |
管理人の評価
・探偵ものとしては、可もなく不可もない出来。当然、子供たちのドラマには期待できない。 | ランクD |