第42作 | ズッコケ家出大旅行 |
基礎データ
初版 | 2000年12月 |
ページ数 | 212(あとがき2含む) |
ジャンル | 旅行(?) |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | 三人組はそれぞれの家庭事情から家出を決行する。ヒッチハイクをして大阪までたどりつくが、 騙されて全財産を失ってしまう。そこでホームレスの不思議な少女・経子と出会い、世話になるのだが……。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | 春は家出の季節 | 10 |
2 | あしたはいずこか旅の空 | 57 |
3 | 通天閣とホームレス | 107 |
4 | 大阪の灯よさようなら | 157 |
作者からきみたちへのメッセージ
人間はだれでもいちどは家出をしたいと思うことがある。 家出をしてだれも知らない町にいき、そこでひっそり暮らしたい。 そんなことを考えているきみに、この本を読んでもらいたい。 実行するかはあきらめるかは、読んでから決めればいいことだ。 |
作品鑑賞
・今まで扱われなかったの不思議なほどポピュラーな「家出」と言うネタだが、曲者の作者が書くと当然変な話になる。 前半の、三人が無謀な旅に出るあたりはかつてのズッコケシリーズを髣髴とさせる期待感だが、大阪に舞台が移ると、ズッコケシリーズと言うより、大阪のホームレスの様子をリアルに描いた風俗小説になってしまう。シミュレーションとまでは言わないが、それに近く、はっきりいってズッコケシリーズでやる必要があるとも思えない。と言うか、三人組が登場する意味がない。 |
・ホームレス少女の経子はひさしぶりにインパクトのあるゲストヒロインだが、物語全体の底上げにはならない。 |
・「山岳救助隊」の町内の世話役の有本さんが登場するのが目を引く程度か。また、親たちがハチベエたちを見付けるのにインターネットを利用しているのが、(今更と言う気もするが)時代性を取り入れている部分だろう。 |
管理人の評価
・40番台では比較的まともなほうだが、これも再読しようと言う楽しさがほとんどない作品になっている。 | ランクD |