第44作 | ズッコケ怪盗X最後の戦い |
基礎データ
初版 | 2001年12月 |
ページ数 | 208(あとがき2含む) |
ジャンル | ミステリー、活劇 |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | 真未来教と言う新興宗教団体に怪盗Xから黄金の草履を盗むと言う予告状が舞い込む。しかし、結局怪盗Xは敗北宣言をして姿を現さない。一方、ハカセは団地に引っ越してきた高木と言う男こそ怪盗Xなのではないかと疑うのだが……。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | 政界の陰謀 | 10 |
2 | 真未来教本部へ | 57 |
3 | 怪盗Xの逆襲 | 108 |
4 | 最後の戦い | 157 |
作者からきみたちへのメッセージ
フッ、フッ、フッ………。 またまたお会いしましたね。 私がだれだか、わからないって。そんなことはないだろう。 きみも、よく知っている人物だよ。めがねをかけた白髪の老人……。 そう、この物語の作者、那須正幹なのさ。 |
作品鑑賞
・シリーズの掉尾を飾る第三弾は、新興宗教団体が主な舞台という、例によって生臭い設定になっている。また、冒頭の政治家の陰謀にまつわるエピソードなども、いかにもシリーズ後期らしい索漠さに溢れているし、それによってまたしても全体のボリュームが圧縮されてしまっている。 |
・未来教のお宝を巡る戦いはほとんど読者の興味を惹かないけれど、それと並行してハカセが団地の新しい住人・高木が怪盗Xなのではないかと怪しみ、色々と調査をするパートはなかなか面白い。結局、最後になっても結論は出ないままなのだが、一応の解決はされたと見るべきだろう。 |
・「再挑戦」の頁でも書いたが、あえて三部作にせず、もっとテンポを早くし、「再挑戦」と「最後の戦い」の内容をあわせてひとつの本として済ませたほうが物語の密度が濃くて面白くなっていたと思う。「最後の戦い」の第1章など、不要な部分を削れば可能だったかもしれない。 |
管理人の評価
・シリーズ後期作品としてはまともな方だろう。それなりに興味を持って読める。 | ランクC |