第45作 | ズッコケ情報公開マル秘ファイル |
基礎データ
初版 | 2002年7月 |
ページ数 | 208(あとがき2含む) |
ジャンル | ポリティカルサスペンス |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | ハチベエは勧善懲悪時代劇に触発されて、ハカセたちとともにミドリ市のオンブズマンを自任して市役所に情報公開に向かう。 そこで出会ったうろんな男がハチベエたちの目の前で車で轢かれ、瀕死の男からフロッピーディスクを託される……。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | ひょっとこ侍参上 | 10 |
2 | なぞの男 | 56 |
3 | ハチベエの災難 | 107 |
4 | オンブズマン・スリーの活躍 | 155 |
作者からきみたちへのメッセージ
今の世のなかは狂っておる。 検察官が暴力団と仲良くなり、政治家が官僚をなぐりつけ、 医者が患者を殺し、母親が子どもを虐待する。 この本こそは、正義と真実のために、日夜たたかう少年たちの、 涙と感動の物語なのだ。 |
作品鑑賞
・よほどネタに詰まったのか、今度はハチベエたちが行政の監視を始めると言うおよそ心の沸き立たない題材が採用されているが、これは作者自身が、在住している山口県防府市のオンブズマンを買って出ているためである。 |
・はしがきは、初期の名作「事件記者」と第1作目のそれとをミックスしたような印象だが、「事件記者」においてハチベエたちがいかにも子どもらしい発想やスケールで町内の様々な事件にぶつかっていたのに比較すると、この45作目では行政の汚職や、暴力団の政治家の癒着、それをスクープしようとするトップ屋など、内容はいかにも生臭く、児童文学には到底馴染まない。 |
・シリーズ後期は、やたらとこういう裏社会の人間が登場するエピソードが多い気がする。 |
・見所はほとんどないのだが、唯一、パソコンの得意な荒井陽子とハチベエたちが一緒に捜査するあたりが気になる程度か。 |
管理人の評価
・これも再読に苦しむタイプだが、最低とまではいかないだろう。 | ランクD |