第46作 | ズッコケ三人組の地底王国 |
基礎データ
初版 | 2002年12月 |
ページ数 | 208(あとがき2含む) |
ジャンル | 冒険ファンタジー |
挿絵 | 高橋信也 |
あらすじ | 学校の遠足で山にやってきた三人組、マツタケを発見して夢中で掻き集めているうちに謎の遺跡に迷い込んでしまう。 そして彼らの体がどんどん小さくなり、小人の一族から「勇者」として崇められる……。 |
章立て(後ろの数字はページ)
1 | 秋の鍛錬遠足 | 10 |
2 | 巨大化する風景 | 59 |
3 | えらばれし勇者たち | 108 |
4 | 悪竜との戦い | 155 |
作者からきみたちへのメッセージ
ファンタジーとは、ふだんきみたちの住んでいる ふつうの世界とは、ちょっとちがった不思議世界の物語だ。 たとえば、きみがテストで百点をとったり、 女の子からやさしいことばをかけてもらえる。 そんな世界の物語だと思えばよろしい。 |
作品鑑賞
・シリーズでは珍しい、西洋的なファンタジーである。ただし、全てが何分の一にスケールダウンした特殊な世界を舞台にしてお りその世界における物理法則もちゃんと科学的に描かれている。もっとも、そのこだわりが物語の面白さに寄与しているかどう かは微妙である。とにかく、地底王国の人たちが単なるRPGのNPC程度にしか造型されておらず、ドラマとしての深みが決定 的に乏しいのが問題だ。和風ファンタジーの側面もある傑作「山賊修行中」と比較するとその落差に愕然とする。 |
・ただ、序盤の小学校の遠足の部分だけは妙にいきいきとして、珍しくズッコケシリーズらしさが出ていると思う。だから、初読の際 はつい期待をしてしまったが、皮肉にも枕の部分を過ぎ、メインの地底王国に舞台が移ると、たちまち後期シリーズの特徴であ る無味乾燥な展開に戻ってしまった。 |
管理人の評価
・第1章だけは往年のシリーズを髣髴とさせる面白さだが、以降は、ただストーリーをなぞるだけの印象だ。 | ランクD |